篝火で今後考えていきたいこと 人材編

目次

はじめに

今後考えていきたいこと

メモ(現状と課題)

 

はじめに

 次回以降の篝火に向けて、今後考えていきたいことや今考えていることについて書こうと思います。公開情報にしたかったのと、ダラダラとツイートするのを避けたかったのでブログに書くことにしました。かなり年季が感じられるブログで懐かしいです。軽く自己紹介をすると、元々はのらめというHNでポケモンシングル勢をしていました。現在はきしりくんというHNでスマブラオフ大会のスタッフをしています。スマブラについてはスマ4時代から観戦勢をしていて、2023年からスタッフとして関わるようになりました。

 私がスタッフとして活動する最大の目的は、篝火という大会に持続可能性を持たせることです。元々ポケ勢である私の視点では、篝火はスマブラ界隈で最大の規模と人気を誇る大会というだけでなく、有志が開催するコミュニティ大会の成功事例として、他界隈においても目指すべきリーディング大会であると考えています。そのため、篝火を半永久的に続けていくことは、日本のコミュニティ大会文化全体を盛り上げることに繋がり、非常に重要な役割を持つと考えています。

 篝火に持続可能性を持たせるため、私は以下の二つの指針を軸にスタッフの組織化を企画しています。

1.スタッフ希望者全員に平等に機会を与える。

2.既存スタッフが離れないようにする。

 1については、コミュニティ大会の重要なコンセプトである参加者全員運営理論を貫徹させたいという意図です。企業が主催する公式大会と違い、大会を求める有志が集まってできているのがコミュニティ大会です。そのため、選手もスタッフも大会を求めて参加しているという点でそこに垣根はなく、会場費は参加者全員で折半し、大会を成立させるために必要なタスクについても、参加者全員で分担しようという考え方です。実際には、大会に対する向き合い方は人それぞれで、選手や観戦に専念したい人がいたり、スタッフ業の傍ら選手参加や観戦を楽しむ人がいたりします。このような各人の大会の楽しみ方に優劣はありません。私が大切だと思うのは、スタッフ業に携わりたいと手を挙げてくれた人が、その人のモチベに適う範囲でスタッフ業務をこなせるような環境です。ですので、個人的にスタッフの公募は必須です。公募にできない理由が運営都合なのだとしたら、優先的に解決すべき課題であると考えます。

 2については、現実に公募を進めていく上で自分自身に課した制約です。これは篝火#11において、私が公募を企画した段階で判明したことなのですが、「スタッフが増えればタスクが分散されるから、スタッフになりたい人にとっても既存スタッフにとってもwin-winだよね!」というのは夢物語でした。篝火は数あるスマブラオフ大会の中でも、各スタッフがやりたいことをやりたいように実現するという点で特徴的な大会です。そのため、一人ひとりが裁量権を持って自由に活動しており、本人が望んだ結果、全ての意思決定を一人が一任しているセクションもあります。すなわち、既存スタッフにとってタスクの分業が望まれていないケースがあります。ここで問題となるのは、新規スタッフと既存スタッフとでやりたいことが同じでかつ思想が違う場合です。ここでは利益衝突と呼ぶことにしますが、この場合、既存スタッフを優先することに決めました。なぜなら、篝火の持続可能性という目的に鑑みると、大人数の新規スタッフが入ったところで技量ある既存スタッフが一人でも抜けてしまったら組織にとって痛手だからです。各スタッフの個性や拘りが表面化した結果が現在の篝火ブランドであると私は考えています。本来的には、利益衝突を起こさない仕組みを作ることで解決すべき問題ですが、その仕組みが整っていない現状においては、新規スタッフの採用を慎重するという判断にせざるを得ないです。したがって、新規スタッフの採用を理由に組織を離れることを既存スタッフが表明した場合は新規スタッフの採用の方を諦めるという対応を取っています。

 

今後考えていきたいこと

 これらの前提を踏まえて、次回の篝火に向けて考えていきたいことは下記の通りです。

1.スタッフ業務へのモチベーションに合わせたスタッフ区分の作成。

2..各区分に必要とされるスキル等の条件の選定。

3.区分に基づいた既存スタッフの再編と#11新規スタッフ希望者の受け入れ。

4.人件費をどのように配分するか。

5.#12の新規スタッフ希望者や当日協力スタッフの募集方法と募集フローの決定。

 1については、意思決定に関わるスタッフ/当日スタッフ/当日協力スタッフ/地方から来るスタッフ/リモートスタッフ等の具体的な区分を考えたいです。スタッフの区分を細かく設けることで、参加者が各々のスタッフ業務に対するモチベーションに合わせて適切な分量のタスクに従事できるようになります。タスクの可視化にも繋がり、組織の内部から見ても外部からも見てもやるべきことが分かりやすくなるため、ミスマッチが減ります。また、意思決定に関わるスタッフ区分を設けることで利益衝突を起こさない仕組み作りを実現します。

 2については、1で考えたスタッフ区分を実際に運用する際の具体的な基準について考えます。この基準は新規スタッフの採用基準と密接に関わります。例えば、仮に「コミュニティ大会の考え方で行動ができること」を当日スタッフの要件にするとしたら、当日スタッフ希望者がこの要件を満たしているかどうかを判断する方法や基準を事前に決めておく必要があります。基準については多岐に渡ると思いますが、バイブスが合う/コミュニティ大会の考え方で行動ができる/信用がある/若さ/密に連絡が取れるetc..が考えられます。

 3については、2で考えた基準に従い、1で考えたスタッフ区分に既存スタッフを振り分けます。対応が止まったままになっている#11新規スタッフ希望者についても振り分けを行い対応完了とします。

 4については、まずは出すか出さないか。出すとしたら予算の設定から考えます。私の考えでは、人件費はあくまでもスタッフ業務(タスク)への対価であり、それ以上でもそれ以下でもありません。各人の大会の楽しみ方に優劣はないので、本来スタッフ全員平等であるはずのところ、人件費の多寡がスタッフとしての価値を示唆するようになるという事態は絶対に避けるべきだと考えています。ある点から見たときに平等になる方法を検討したいです。

 5については、次回の公募に向けての具体的な計画を考えたいです。とはいえ、1~4まで決まっていれば、議論する箇所はあまりないかと思います。

 

メモ

・現状

1.新規スタッフになるためには、自力でこじ開けるか既存スタッフからの紹介が必要。

2.端的に言うと新規スタッフは既存スタッフからの「信用」が必要であり、「信用」を得るための行為が「紹介」もしくは「高いエンゲージメント」である。

3.既存スタッフが成熟した。ノウハウが蓄積され、専門性の求められる業務については既存スタッフで無理なく賄えるようになった。一定の分野においては、後継者育成も緩やかに進んでいる。

 

・課題

1.スタッフ業務のモチベーションに適ったポジションを用意しきれていない。

2.使える時間や場所に制限のある人はエンゲージメントを貯められない。

3.マンパワー系タスクの人員が足りていない。今後拡大を見据えるとさらにこの傾向は強くなる。

4.当日ボランティア関連の整備が定まっていない。やりがい搾取感が否めない。1と関連する。

 

・その他(注意点や留意点)

1.自分のやりたいことをするという篝火のコンセプトが拘りや個性を生んだ。これらが大会の特徴として表面化することで良いブランディングに繋がっている。属人化は悪いことではない。その上で、属人化業務を持続可能にするためには、適切な後継者を付けることが大切。

 

2.属人化と独占化は似て非なるものである。業務に関わる人数が多くなると判断が鈍るという理由から少数精鋭にならざるを得ないセクションは確かにある。しかし、業務遂行に係る必要最低限のスキルと個人の個性・拘りの部分(+αにあたる部分)とを切り離して考えることが必要だと考える。ここを混同すれば、排他的で持続可能性が失われてしまう。

 

3.新規スタッフが「やりたいことをできる」のは実際の表現として正しくない。実際は「信用」を得た新規スタッフが「協力者」を自ら集めた上で、既存スタッフと被らない(利益衝突の起こらない)範囲の業務ができる、というものである。モチベーションが高いからといって意思決定ができるわけではないことに注意。

4.EGSと篝火は年数が違う。EGSが自然と組織化に向かっているのは、年数による違いがあると考えている。篝火スタッフはまだ現役でやりたい人が多い印象。しかし、組織化や世代交代に関する話題は人数に余裕があるうちに決めておく事項である。